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【HD-2Dリメイク版 ドラゴンクエストⅢ】〖レビュー〗

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あんそる

【HD-2Dリメイク版 ドラゴンクエストⅢ】のレビューとしてプレイした感想や評価をご紹介しています。
『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』のHD-2Dリメイク版は、2024年11月14日にNintendo Switch、PlayStation5、Xbox Series X|S、Microsoft Store on Windows向けに発売されました。
作品の概要やあらすじ、作品の魅力など詳しく解説しています。またユーザーレビューや関連作品との比較、どんな人におすすめなのかも掲載しているので、この作品をもっと知ることができ、購入の際に参考にしてもらえれば嬉しいです。

【HD-2Dリメイク版 ドラゴンクエストⅢ】〖レビュー〗概要と魅力

概要

イメージ画像:ゲームレビナビ作成

このリメイク版は、1988年に発売されたオリジナルの『ドラゴンクエストIII』を、ドット絵と3DCGを融合させたHD-2Dスタイルで再構築した作品です。新たな職業「まもの使い」の追加や、アクセサリーの2つ装備、オートセーブ機能など、現代のプレイヤーに合わせた改良が施されています。

項目内容
ジャンルRPG(ロールプレイングゲーム)
開発元スクウェア・エニックス、アートディンク
販売元スクウェア・エニックス
発売日2024年11月14日(木)※Steam版のみ11月15日(金)発売
希望小売価格通常版:7,678円(税込)※特典付きセットあり(最大20,770円)
対応機種Nintendo Switch(パッケージ版/ダウンロード版)
– PlayStation 5(パッケージ版/ダウンロード版)
– Xbox Series X

あらすじ

イメージ画像:ゲームレビナビ作成

若き勇者が父の遺志を継ぎ、世界を救うために旅立つ壮大な冒険譚です。物語の舞台は、かつて大魔王バラモスによって混乱に陥れられた世界。主人公は、16歳の誕生日を迎えたその日に、アリアハン王からバラモス討伐の命を受け、冒険の旅へと出発します。父・オルテガもまたかつてバラモスに挑み、帰らぬ人となっていたのです。

旅の途中、勇者は多くの仲間と出会い、協力しながらダンジョンを探索し、強大な敵と戦い、各地に隠された謎を解き明かしていきます。やがてバラモスを倒したかに見えたその瞬間、さらなる闇の存在「ゾーマ」が姿を現し、世界は再び絶望の淵へと引きずり込まれます。真の敵を倒すため、勇者は伝説の装備「ロトの装備」を求めてもう一つの世界へ旅立つのです。

この物語は、初代『ドラゴンクエスト』へと続く“ロト伝説”の始まりでもあり、シリーズ全体の根幹を成す重要な章となっています。HD-2Dの美麗なビジュアルと現代的に再構築された演出により、かつての名作が新たな命を得て甦り、懐かしさと新鮮さを併せ持った冒険体験が楽しめます。世界を救うという重責と、父の背中を追い求める一人の少年の成長物語は、世代を問わず深く心に響く内容となっています。

何が面白い?作品の魅力

イメージ画像:ゲームレビナビ作成

HD-2Dによる美麗なビジュアルと懐かしさの融合

本作最大の特徴は、ドット絵と3DCGを融合したHD-2Dグラフィックです。『オクトパストラベラー』などで高い評価を得たこの表現技法は、レトロゲームの持つ懐かしい雰囲気と、現代的な美しさを高次元で両立させています。背景に奥行きが加わり、光の表現やエフェクトも美しく、原作では想像で補っていた場面が視覚的に豊かになりました。昔ながらのドラクエファンはもちろん、新規プレイヤーにも親しみやすい世界観に仕上がっています。

現代的に洗練されたゲームシステム

原作の良さを残しつつ、現代のRPGユーザーに向けた快適な改良が施されています。例えば、バトルスピードの調整やオートセーブ機能、装備によるキャラの見た目変化、アクセサリーの2枠化などが加わり、より遊びやすくなっています。また、ルーラでの移動先に洞窟なども選べるようになり、探索の手間も軽減。ユーザーインターフェースもわかりやすく、初めてプレイする人でもスムーズに冒険へ入っていけます。

感情に訴える重厚なストーリー展開

『ドラゴンクエストIII』は、シリーズの中でも特に感動的なストーリーを持つ作品として知られています。父オルテガの足跡をたどり、世界の危機に立ち向かう若き勇者の姿は、時代を超えて多くのプレイヤーの心を動かしてきました。バラモスを倒した先に待つ衝撃の真実や、ゾーマとの対峙は今なお語り継がれる名シーンです。HD-2Dリメイクでは、演出や演技、BGMの刷新により、その感動がよりダイレクトに伝わるようになりました。

新職業「まもの使い」やエンドコンテンツの追加

本作では新たに「まもの使い」という職業が追加され、バトルにさらなる戦略性とバリエーションが加わりました。仲間にしたモンスターの特技を活用する戦術や、「モンスターバトルロード」などの新要素がプレイの幅を広げます。また、エンディング後には裏ボス「しんりゅう」が待ち受ける高難度ダンジョンが解放され、やり込み要素も大幅に充実。原作ファンでも新鮮に感じられるボリュームです。

ロト伝説の原点としての価値

本作は『ドラゴンクエストI・II』へと繋がる“ロト三部作”の起点となる物語であり、シリーズの神話的存在とも言える重要な作品です。リメイクによって、ロトの物語がより深く、鮮やかに描かれることで、既存ファンにとっては再発見の連続であり、新たな世代にとってはロト伝説への入り口となります。2025年には『I』『II』のHD-2Dリメイクも控えており、シリーズ全体を時系列で体験できる環境が整いつつあります。

【HD-2Dリメイク版 ドラゴンクエストⅢ】〖レビュー〗評価と比較

ゲーム評価

イメージ画像:ゲームレビナビ作成

私個人の見解ですがゲーム評価6項目を1~5で評価し総合評価を出しています。
★☆☆☆☆1の評価【良くない】
★★☆☆☆2の評価【どちらともいえない】
★★★☆☆3の評価【良い】
★★★★☆4の評価【大変良い】
★★★★★5の評価【神ゲーの領域】

ストーリー・世界観:★★★☆☆3【良い】

1988年に発売されたドラゴンクエストⅢのリメイクなので、ストーリーや世界観は当時のままであり、よく言えば懐かしいですが、ゲームシステムほどの改良はありませんでした。

バトルの面白さ:★★★★☆4大変良い】

ドット絵と3DCGを融合したHD-2Dグラフィックにより、レトロゲームの持つ懐かしい雰囲気と、現代的な美しさを高次元で両立させています。バトルにおいても背景の奥行きや光の表現が美しく、バトルの面白さに繋がります。

育成要素:★★★★☆4【大変良い】

ダーマの神殿で転職する際に、一定のレベルまで上げていればレベル1になっても以前よりも強くなっているシステムとなっています。計画的に転職すれば絶対に強くなるので面白いです。

キャラの魅力度:★★★☆☆3【良い】

ルイーダの酒場で仲間にするシステムなので、主人公以外の仲間はNPCではなく過去を知ることができるようなサブストーリーなどもないため魅力度は低めです。

やり込み度:★★★☆☆3【良い】

クリア後のダンジョンやボス戦がありますが、リメイクとしてはやり込み度が弱いです。サイドストーリーや隠しキャラなどの要素が欲しかったです。

ボリューム:★★★☆☆3【良い】

ストーリーの追加などはなくボリューム的には旧作と変わらずです。

ドラゴンクエストシリーズで人気のあったナンバリングタイトルのリメイクなので、この歳になってもう一度あの頃の感動を体験できることが幸せです。

総合評価:24/35

今回のリメイクはゲームシステムの改良は素晴らしいですが、ストーリーの追加などはなく物足りなさを感じます。FFⅦリメイクが素晴らしくてどうしても比較してしまいます。

ユーザーの評価は?ユーザーレビュー

イメージ画像:ゲームレビナビ作成

ストーリー:★★★★☆(4.8)

原作から定評のある壮大な物語がHD-2Dでさらに鮮やかに蘇り、重厚感と感動が増しています。父の死を超えて旅立つ勇者の姿や、ゾーマ戦に至るまでの展開には、今でも鳥肌が立つという声が多く見られます。セリフ回りや演出も丁寧に再構築されており、新規プレイヤーでも感情移入しやすくなっています。

バトル:★★★★☆(4.5)

コマンド式バトルはそのままに、テンポ調整やオートバトル機能、バフ・デバフ表示などが追加されて快適性が大幅向上。戦闘中の視覚エフェクトも華やかになり、戦略性と視覚的な満足感が両立しています。古典的ながら、現代でも遊びやすいよう丁寧に設計されていると好評です。

育成要素:★★★★☆(4.6)

職業選択の自由度やスキル配分、装備品による個性の出し方など、育成の幅が非常に広く、プレイヤーごとに異なるパーティ編成を楽しめます。新職業「まもの使い」の追加によって戦術に新鮮さが生まれた点も高評価。アクセサリー2枠やステータス上限変更もあり、やり込みにも対応しています。

キャラクター:★★★★☆(4.4)

オリジナルでは無口だった仲間たちが、リメイクでは表情豊かなドット演出や動きで魅力を増し、旅の仲間としての存在感がより強くなっています。セリフは少なめですが、それでもプレイヤーの想像力を刺激し、感情移入しやすいキャラクター作りが支持されています。

やり込み度:★★★★★(5.0)

裏ダンジョン「天界」や強敵「しんりゅう」など、クリア後のコンテンツが充実しており、レベル上げやアイテム収集、職業コンプリートなど、プレイヤーごとの遊び方が可能。さらに「モンスターバトルロード」などの新要素も加わり、やり込み勢にも大好評の評価を得ています。

ボリューム:★★★★☆(4.7)

メインストーリーだけで20時間前後、サブ要素を含めると50時間以上は十分に遊べるボリューム。旅の拠点や探索箇所が多く、HD-2Dによる演出で一つひとつのエリアに新鮮さが感じられ、テンポの良さと探索の楽しさを両立しています。満足度の高い内容です。

独自性:★★★★☆(4.6)

ドラクエらしい王道RPGの原点を、HD-2Dという独自のアートスタイルで再構築した点が評価されています。懐かしさを残しつつも新たな世界に感じられるのは、この作品ならでは。『I』『II』にもつながる物語をこのスタイルで追体験できる点に、価値を見出す声が多数あります。

どんなひとにおすすめ?

イメージ画像:ゲームレビナビ作成

懐かしのドラクエをもう一度楽しみたい人

ファミコン版やスーパーファミコン版でドラクエIIIを遊んだ世代にとって、本作はまさに“記憶の中の理想形”を具現化したリメイクです。グラフィックは美しく、演出やシステムも現代的に強化されているため、昔のままでは物足りなさを感じていた人にも十分に満足できる内容です。懐かしい世界観と、新たに生まれ変わった演出が見事に融合し、かつての冒険を新鮮な気持ちで再体験できます。

ドラクエシリーズを初めてプレイする初心者

『ドラゴンクエストIII』は、シリーズの中でも特に「始まりの物語」としての役割が強く、時系列的にも最初にプレイするのに最適です。システムはシンプルながらも奥深く、HD-2Dリメイクではチュートリアルやインターフェースが丁寧に整えられており、初めてのRPGにも向いています。複雑な操作を覚える必要がなく、直感的に冒険の楽しさを味わえる点が魅力です。

王道RPGの魅力を味わいたい人

近年のゲームではオープンワールドやアクション要素が主流になっている中で、ドラクエIIIは古き良き「ザ・RPG」の醍醐味を体験できる貴重な一本です。シンプルで分かりやすいコマンドバトル、明確な目的、そして仲間とともに世界を救うという王道のストーリー。こうした基本に忠実なゲーム体験が、ゲームの原点に立ち返りたい人に深い満足感を与えてくれます。

ドット絵と美しいグラフィックを楽しみたい人

HD-2Dのグラフィックは、ドット絵と3DCGの融合という他にないビジュアルスタイルで、アートとしての完成度も高い評価を受けています。建物の質感や光の演出、水や草木の揺れなど、細部まで丁寧に作り込まれており、見ているだけでも楽しめる作品です。レトロな雰囲気を残しつつも、どこか幻想的で美しい世界に没入したい人にはぴったりのゲームです。

やり込み要素や自由なパーティ構成を楽しみたい人

本作は転職システムや職業の組み合わせによって、自分だけの最強パーティを作るというやり込み要素が充実しています。新職業「まもの使い」や、裏ボス・しんりゅうとの戦いなど、クリア後にも多くの挑戦要素が用意されており、長く遊びたい人に最適です。また、自由に職業を選んで仲間を育てていく育成の楽しさは、何度プレイしても飽きが来ません。

関連作品との比較

イメージ画像:ゲームレビナビ作成

『オクトパストラベラー』

共通点:

  • HD-2Dグラフィックを採用している点が最大の共通点。ドット絵×3DCGの融合によって、懐かしさと美麗な映像の両立を実現しています。
  • ターン制バトル、世界を旅する冒険という基本構造にも共通点があります。
  • 音楽演出や効果音の強調による没入感の高い演出も共通しています。

違い:

  • 『オクトパストラベラー』は複数の主人公による群像劇スタイルで、物語の進行がプレイヤーの選択に大きく依存しますが、ドラクエIIIは一本道で王道RPGの構成です。
  • バトルシステムも『オクトパス』は「ブースト」や「ブレイク」など戦略的要素が強く、ドラクエIIIはよりシンプルなコマンド式です。
  • 世界観もファンタジー色の強さに違いがあり、『オクトパストラベラー』はややダークで重厚な雰囲気を持っています。

『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』

共通点:

  • 王道ファンタジーRPGで、勇者と仲間たちが世界を救うストーリー構造が共通しています。
  • シリーズとして「ロト伝説」と間接的なつながりがあり、特にドラクエXIの後半はIIIとの関連が明らかになる部分も。
  • モンスター、アイテム、音楽などの定番要素が多く登場し、シリーズファンにとっては共通文化として楽しめます。

違い:

  • 『ドラクエXI』は3Dグラフィックによる表現で、ストーリー演出やキャラクター表現がより重厚で映画的。HD-2D版IIIはレトロ感とアート性を重視したスタイルです。
  • 仲間キャラの個性も、XIは完全に固定でボイス付きですが、IIIでは自由な職業選択が可能で、個性はプレイヤーの想像に委ねられます。
  • ゲームボリュームやシステム面でもXIの方が遥かに多機能で重厚です。

『ライブアライブ(HD-2Dリメイク版)』

共通点:

  • 同じくHD-2DスタイルでリメイクされたRPG作品であり、スクウェア・エニックスの“懐かしさの再構築”というコンセプトが共通しています。
  • オリジナルがSFC時代の名作で、当時の名作を現代に蘇らせるという意味での立ち位置が近いです。
  • ドットの魅力を活かしつつ、ライティングや演出で臨場感を加える手法も似ています。

違い:

  • 『ライブアライブ』は時代や主人公が異なる短編が複数存在する構成で、章ごとにゲーム性や世界観が異なる実験的な作品。ドラクエIIIはあくまで1人の勇者の冒険が軸。
  • バトルシステムもグリッド式タクティカルに近い形式をとっており、ドラクエの伝統的なターン制とは異なります。
  • シナリオの方向性も、やや尖ったテーマや意外性が多く、万人向けのドラクエとはプレイフィールが異なります。

【HD-2Dリメイク版 ドラゴンクエストⅢ】〖レビュー〗まとめ

イメージ画像:ゲームレビナビ作成

HD-2Dリメイク版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は、懐かしさと新しさを高次元で融合させた、まさに“伝説の再誕”と呼ぶにふさわしい作品です。1988年に誕生し、数多くのRPGファンの心をつかんだ原作は、その重厚なストーリーと自由度の高い育成システムで、今なお色褪せることのない魅力を持ちます。本作では、そんな名作のエッセンスを大切にしながらも、HD-2Dという美麗なビジュアルスタイルで表現され、視覚的な没入感が大幅に向上しています。

戦闘や探索のシステムも現代向けに改良され、オートセーブや戦闘速度の調整など、ストレスなくプレイできる快適さが嬉しいポイント。また、新職業「まもの使い」やクリア後の裏ダンジョン「天界」など、やり込み要素も豊富に用意されており、原作ファンだけでなく、新規プレイヤーも長く楽しめる内容に仕上がっています。

さらに、ストーリーの奥深さも健在で、父オルテガの意思を継ぎ、世界の脅威に立ち向かう勇者の成長と希望の物語は、今なお多くのプレイヤーに感動を与えています。そして、この物語がやがて『ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ』へとつながっていくロト伝説の起点であるというシリーズ的な位置づけも、本作の価値をより特別なものにしています。

ドラクエを知っている人にも、知らない人にも、“冒険の原点”に触れる絶好の機会となるこのリメイク作品。過去を懐かしむだけでなく、未来へとつながる新たな物語を体験したいすべてのRPGファンに、自信を持っておすすめできる一作です。