テイルズオブベルセリアをプレイした感想や評価を書きました。
テイルズシリーズは基本的にはプレイしたことがないので、前作までの情報は一切ない状態で素直な感想をご紹介してます。テイルズシリーズ初見の人でプレイを悩んでいる人に参考になれば嬉しいですね。
目次
ゲーム内容
テイルズオブシリーズの第16作目であり、今までのテイルズシリーズにはなかった要素が2つあります。
ひとつはテイルズオブシリーズ初のダークなストーリーとなっています。今作は復讐をテーマにしたネガティブなストーリーが特徴的です。
またもうひとつはシリーズ初の単独女性主人公であることです。今までの主人公は男性だったのですが始めての女性となりました。
女性主人公である「ベルベット」が復讐のためなら手段を選ばないという考え方を持ちながらも物語が展開していきます。
キャッチコピーは「君が君らしく生きるためのRPG」です。
ジャンル | RPG |
開発元 | バンダイナムコスタジオ |
販売元 | バンダイナムコエンターテイメント |
発売日 | 2016年8月18日 |
メーカー希望小売価格 | 8.200円+税 |
対応機種 | PlayStation 4/PlayStation 3 |
あらすじ
3年前「業魔病」と呼ばれる、人を魔物に変える奇病により世界は混乱の時代へ突入していました。
ミッドガルド聖導王国に辺境の村に暮らすベルベットは、貧しく厳しい状況の中でも家族や村人と助け合いあたたかな日々を送っていました。
しかしある日紺色の月が昇る夜に彼女を取り巻くすべてのものが一変します。信頼していた人に裏切られて、愛する家族を奪われました。
そして謎の力に飲み込まれた彼女の左手は、魔物を喰らう力を持つ魔の手へと変貌と遂げました。
そして3年後救世主の登場により秩序ある世界を取り戻しつつある王国に一人の女性が現れます。
彼女の名はベルベット・クラウ。復讐の感情に燃える彼女の瞳には全てを奪った救世主への激情を宿していました。
ゲーム評価
➊ストーリー・世界観:★★★★☆4
今までのRPGゲームにはなかった復讐がテーマとなっているストーリーには目が離せなくなります。
❷バトルの面白さ:★★★☆☆3
より自由度の高い操作性と術技連携を追求し進化した戦闘システムを採用しています。アクションゲームのような爽快感のある戦闘を楽しむことができます。
❸育成要素:★★★☆☆3
キャラクターを強化するには装備品を強化してスキルを取得します。能力を高めるスキルや戦闘を有利にするスキルが多数あり組み合わせが自由で自分好みのキャラ育成が可能です。
➍キャラの魅力度:★★★★☆4
主人公のベルベット・クラウを筆頭にしてメインキャラは個性が強いです。衣装も能力も独特で特徴的でありキャラの魅力に没入していきます。
➎やり込み度:★★☆☆☆2
本作のサイドゲーム的な要素はたくさんあります。衣装やアタッチメントでキャラのカスタマイズが楽しめたり、異海探索、料理、ミニゲーム、甲種狩りなど多彩です。
➏ボリューム:★★★☆☆3
サブクエストを可能な限りクリアしましたが、総プレイ数は約70時間でした。ボリュームはRPGゲームとしてはちょうど良いです。
総合評価:19/30
評価点
➊容赦のないダークなストーリー
❷爽快感のある戦闘システム
❸成長システム
➍個性豊かなキャラクター
容赦のないダークなストーリー
復讐をテーマにしたネガティブなストーリーは、今までのRPGゲームでは異質でありインパクトがとてもあります。
かつては飾り気のない気さくな性格で、豊かな感性と家族への愛情溢れる少女だったベルベット・クラウでしたが3年前の起きた事件をきっかけに一変します。
怒りと憎しみという感情を抱き、復讐のみを目的に行動することになります。
このネガティブなストーリーがとても面白かったです。まるで映画を観ているような早く次の展開を知りたくなるストーリーです。
RPGゲームの物語といえば、逆境から這い上がる設定の方がのめり込みますが、このゲームタイトルのように初めから逆境でずっとネガティブなストーリーが続くのは異色です。
面白すぎて目が離せません。
爽快感のある戦闘システム
テイルズシリーズではおなじみのアクション系の爽快感を体感できるバトルシーンはとても楽しいです。
キャラの移動は自由に行うことができ、4つのボタンにセットした術技を行いながら敵と戦うスタイルとなります。
セットは自由に組み合わせることができ、迫力のある技や魔法をボタンひとつで繰り出すことができるのは快感です。
また今作からバトル中のカメラを自由に操作できるようになったことにより、より自由度の高い戦闘を楽しくことができます。
また新システムである「ソウルゲージ」を採用しています。
ソウルとは気力や霊力をアイコン化したもので、所持している数だけ術技を連携することができます。
「ソウルゲージ」とはプレイヤーの操作で攻撃の連携回数が増減するシステムであり、戦略的要素も加わり、よりバトルを奥深くしています。
そして何よりガードがとても重要となってきます。
従来のRPGの戦闘シーンではボタンを適当に押していれば勝てるものでしたが、このテイルズシリーズでは攻めと守りを戦略的に活用しないと勝てません。
敵の攻撃を防御してダメージを軽減しつつ、敵からソウルを奪い術技連携で大ダメージを与える爽快感抜群の戦闘システムです。
成長システム
今作ではキャラを育成するためにはスキルを発動することでキャラクターを強くすることができます。
従来のRPGゲームのようなキャラクターレベルを上げてもステータスは上昇しないので、スキルを発動する必要があります。
スキルを発動するには、装備品からスキルを発動するパターンと称号からスキルを発動するパターンがあります。
装備品から発動するスキルは「マスタースキル」「強化ボーナス」「ランダムスキル」の3つあります。
「強化ボーナス」は装備品を強化することで発動するスキルです。スキルの効果を得るにはこの装備品を装備している必要があります。
「ランダムスキル」は装備品を入手したときにランダムで付与されているスキルです。装備品により異なり一種の装備品の個性となります。こちらもスキルの効果を得るにはこの装備品を装備する必要があります。
「マスタースキル」は熟練度を最大にすることでキャラクターが習得できるスキルです。このマスタースキルを多く習得することによりキャラクターを強くします。
キャラクター育成のメインとなり鍵となるものがこの「マスタースキル」なのです。
またマスタースキルの熟練度を最大にしてキャラクターが習得した後にも、同じ装備品を身に付けていると習得した分が上乗せされてより効果が倍増します。
通常のRPGゲームではキャラクターのレベルアップによりステータスや能力は上がりますが、「テイルズオブベルセリア」ではマスタースキルを習得することによりステータスや能力を上げていきます。
この育成の違いが醍醐味でありテイルズ独特の面白さに繋がっていきます。
個性豊かなキャラクター
復讐がテーマとなっているストーリーなのですが、ネガティブな世界観のRPGゲームには想像もつかないほどキャラクターの個性は強いです。
圧倒的にキャラが強いのは主人公であるベルベット・クラウです。ある事件により人格が豹変していますが、キャラとしてとても魅力があります。
ファッションも奇抜で、言動や行動も自由なので非常にかっこいいです。
そして仲間として共に冒険するキャラもベルベットに劣らずキャラが強いです。
仲間になるキャラ全員が主人公になり得るオーラを持っています。ストーリーもですが、キャラに対しても没入感が満載です。
残念な点
キャラの成長が装備品に依存する
キャラにはレベルがありますが、レベルアップしてもステータスは上昇せずHPと技を覚えるだけとなります。
本作ではキャラの育成は装備品のマスタースキルが主なステータスアップや能力アップに繋がるので、レベルアップした実感が湧かないのも事実です。
RPGゲームの醍醐味であるキャラのレベルアップに一喜一憂できないのが残念です。
マップ間の移動手段が少ない
アイテムを使用すればマップ間の移動ができますが、序盤では数量が限られているので少し不便さを感じました。
またダンジョンではワープ機能もありますが、入り口と出口だけが多くこちらも不便さを感じています。
中盤以降になれば改善はされますが序盤での不便さは回避できません。
バトルシーンで仲間が何をしているのか分からない
個人の好みで分かれるとは思いますが、私はバトルでは仲間もどういった攻撃をしているのか見ていたい派です。
作戦である程度仲間との攻撃パターンを管理することができますが、カメラワークが自由になったのでバトル中に仲間が写ることは稀となっています。
操作しているキャラで目の前の敵を攻撃していたら、いつの間にかバトルが終わっていた状態が毎回起こるのでバトル中でも仲間の行動や技を見ていたかったです。
まとめ
RPGゲームのほとんどはプレイしていますが、このテイルズオブシリーズはプレイしたことがありませんでした。
イメージとしてアニメーションが強い、アクション性が強い戦闘シーンがあり、苦手意識が強い印象でした。しかしとんでもない誤解だったようです。
この「テイルズオブベルセリア」に関して言えば、まずはストーリーが面白すぎました。
復讐というテーマですが、その思いは強く物語はネガティブから進んでいきます。
しかしそのストーリー展開から目が離せなくなります。
容赦のないネガティブな展開に引き込まれていきます。王道のRPGゲームと比較すると異色なRPGゲームです。