ラストオブアス2をプレイした感想や評価をご紹介しています。
ラストオブアス1をPS3でプレイしているのでストーリーには驚愕しました。物語は過激な内容となっていますが前作同様、アクションシーンやカスタマイズ要素はしっかりと構築されておりサバイバルアクションゲームとして楽しむことができました。
ゲーム内容
ノーティードッグが開発しソニーインタラクティブエンタテインメントから2013年6月20日に発売されたラストオブアスの続編です。
「Golden Joystick Awards 2020」にてゲームオブザイヤーを受賞しています。
前作は一人娘を失って失意に生きるジョエルが「愛情」を取り戻すというテーマでした。
今作は憎しみに囚われたエリーが「復讐」を遂げるまでが描かれるテーマとなっています。
ウィルスの感染により文明が崩壊したアメリカで、死に物狂いで復讐を果たそうとするアクションアドベンチャーです。
ジャンル | アクションアドベンチャー |
開発元 | ノーティードッグ |
販売元 | ソニー・インタラクティブエンタテインメント |
発売日 | 2020年6月19日 |
希望小売価格 | 4.290円+税 |
対応機種 | PlayStation 4 |
あらすじ
前作のラストオブアスは中年男性ジョエルと少女エリーのサバイバル逃亡劇となっています。
アメリカのとある町で寄生菌による感染症が発生しました。感染は拡大しゾンビと化した感染者が人々を襲うようになり大混乱になります。
主人公のジョエルは娘のサラと二人で暮らしていましたが、弟のトミーと一緒に街を脱出することになります。
逃亡中に出くわした兵士に発砲され娘のサラは命を落としてしまいます。
そして感染症は全世界に感染しパンデミックとなり、凶暴化した感染者には軍隊や警察も無力となり抵抗できずに文明社会が崩壊していきます。
20年後、軍隊の厳しい規制の中で隔離地域に生存者たちは追いやられ、感染者やハンターが放浪する危険地帯から遠ざかる生活をしていました。
ある日反乱組織「ファイアーフライ」のリーダーであるマーリーンから運び屋の仕事を受けます。
荷物はエリーという少女でした。
彼女は世界中で感染している寄生菌の抗体を持っているとされており、人類を救う存在となり得る人物だったのです。
目的地の州議事堂までエリーを連れてきたのですが、ファイアーフライのメンバーたちがハンターの襲撃を受けて全滅していました。
そこで最終目的地としてどこか遠くの西の方にあるファイアーフライの拠点という情報を頼りに、エリーを送り届けるためにジョエルとエリーの長い旅が始まります。
道中は死と隣り合わせの壮絶な冒険の中でやっとの思いで生き残り最終目的地に着くことができました。
そこで驚愕の事実を知ることになります。エリーは全世界の人類を救うため抗体を採取するために命を落としてしまうというのです。
世界を救うか、エリーを救うか悩んだジョエルはエリーを助け出します。そしてまた逃亡生活に戻るという結末でした。
そして今回はその5年後の世界を描いた続編です。
19歳に成長したエリーはジョエルと共に彼の弟であるトミーとその妻のマリアが統治するジャクソンを永住の地として比較的安全な環境で人間らしい生活を営んでいました。
エリーは感染者や強奪者などを警戒するための巡回のために友人のディーナと共にジャクソンを出発します。
その最中ジョエルとトミーが行方不明である知らせを受けて探索すると明かりのついた建物を発見します。
そこの地下の扉を開けると謎の生存者の男女のグループと、気絶したトミー、拷問の果てに瀕死となったジョエルの姿がありました。
ゲーム評価
➊ストーリー・世界観:★★★★★5【神ゲーの領域】
謎の感染爆発により変わり果てたアメリカの世界観が悲惨であり、ストーリーが過酷極まりない展開となっています。描写は残酷ですが引き込まれます。
❷バトルの面白さ:★★★★☆4【大変良い】
銃による攻撃と近接武器による攻撃を使い分けて戦略的なバトルを楽しむことができます。聞き耳で多数の感染者の存在に気付かされた時の緊張感と絶望感は癖になります。
❸育成要素:★★★☆☆3【良い】
アドベンチャーアクションゲームなのでレベルの概念は存在しません。サプリメントによるスキルを取得して成長していくシステムとなります。ガイドブックを集めてスキル項目を解放していく楽しさはあります。
➍キャラの魅力度:★★★★☆4【大変良い】
2人の主人公を含めて魅力ある登場人物がたくさんいます。前作をプレイしているとストーリーの展開が理解でき全ての登場人物の個性がより浮き彫りになります。
➎やり込み度:★★★☆☆3【良い】
探索による素材やアイテム集めが非常にやりがいがあります。
➏ボリューム:★★★☆☆3【良い】
プレイ時間は40時間でした。アクションアドベンチャーとしてはボリュームがありやりごたえがあります。
【ラストオブアス2】総合評価:22/30
総合評価は22点でした。アクションアドベンチャーとして良ゲーでした。賛否両論あるゲームタイトルですが、ゲームシステムは非常に良く面白かったですね。
評価点
➊感情をえぐられるストーリー
❷緊張感のある探索
❸命がけのサバイバルアクション
➍映画のような美しい世界
➎工作やスキルのアップグレードシステム
➊感情をえぐられるストーリー
前作はジョエルとエリーとの間に旅をしている中で信頼関係が生まれ、正義の為に冒険をしているという晴れ晴れとした感覚でした。
今作はストーリーが濃厚で残酷な復讐劇の物語となっています。
今作は復讐劇となり正義という感覚はなく、恨みや妬みなどのネガティブな感情が先行します。
もちろん正義というのは立場によって異なりますし、見方を変えると正義ではなくなるので何とも言えませんが今作は根本的に暗い印象があります。
復讐を求めるエリーの無慈悲な旅は様々な対立を生み出し暴力の連鎖へと加速していきます。
2人の主人公をプレイすることで、全く異なる立場の人物の価値観を共有し生き様を体験することができるのでより重厚な物語を楽しむことができます。
立場が違えば考え方も違います。何が正しくて何が間違っているのかを判断することができません。
どちらが正義でどちらが悪なのか。非常に考えさせられる物語の展開です。
❷緊張感のある探索
繊細に作られた美しい世界を探索すると様々な発見があります。
基本的には大きな目標を設定されて、あとは自由に探索を繰り返して目標に向かっていくスタンスです。
いきなり最終目標に向かっても問題ないですが、やはり可能なかぎりマップ上を探索すると面白いです。
このゲームは弾丸が非常に貴重であり、他のアドベンチャーアクションゲームのように銃を撃ってしまうとすぐに弾切れとなり詰んでしまいます。
そのためにあらゆる探索を繰り返して少しずつ素材や弾薬を集めることが必要となります。
自分で探索をしないと貴重なアイテムも集めることができないため、自由である反面教えてくれる人もいないので自己責任として厳しい世界となります。
私はこの良質なサバイバルアクションとしても非常に評価しています。
❸命がけのサバイバルアクション
アクションシーンでも命がけの緊張したアクションを体感できます。
基本操作はエリー編はステルス攻撃が基本であり、極力弾丸やアイテムを使わずに進んでいくスタイルです。
今作は銃撃戦だけでなく近接攻撃も有効な手段として活躍します。
特に草むらに隠れながら気づかれないように敵に接近して、後ろから掴みステルス攻撃をした時の快感は格別となります。
また近接攻撃も流れるような動作でダイナミックな戦闘を繰り出すことができます。
銃による攻撃と近接武器による攻撃を使い分けて戦略的なバトルを楽しむことができます。
また「聞き耳」のシステムも非常に斬新でした。
操作ボタンを押している間は壁越しの感染者の姿が微かに可視化されるので、探索やステルス攻撃などの様々な戦略に効果的でした。
聞き耳で多数の感染者の存在に気付かされた時の緊張感と絶望感は癖になります。
➍映画のような美しい世界
美しい映像美は素晴らしいものがあります。
行ける場所はそんなに多くはありませんが、拠点となるジャクソンの街並みや山岳や森林などの大自然の作り込まれたグラフィックは非常に美しいです。
積雪時の足跡の描写もかなり実写に近い映像になっています。
またこのゲームタイトルの描写の醍醐味である大都市が緑に覆われて廃墟と化している映像なども完成された美を感じます。
新たな生存者の息づかいや変異が進んだ感染者たちの耳障りな音などもリアルに再現されており現実世界と錯覚してしまう程です。
映像美と音からリアルさを感じることで現実味を帯びてさらに恐怖が襲います。
美しく危険に満ちたリアルな世界を詳細に作り込まれています。
➎工作やスキルのアップグレードシステム
主人公の成長システムはサプリメントによるスキルの取得と武器のカスタマイズです。
まず武器のカスタマイズが非常にリアルであり改造するアクションがとてもかっこいいです。
武器のカスタマイズに必要な素材を集めて、武器を強化していくことで主要の攻撃手段である銃の性能がアップしてバトルに直接影響します。
カスタマイズすることで武器の性能がアップし効率良く敵を倒すことができるようになり戦略性や楽しさも上がります。
またサプリメントによる成長システムも非常に斬新でした。
サプリメントを使用してスキルを習得することでやれることが増えていくシステムです。
このゲームタイトルの育成要素はこのサプリメントでのスキル取得となります。
さらにスキルの項目があるのですが、ガイドブックを見つけることで新しいスキルの項目が増えていき解放する楽しさもあります。
そして探索で取得した素材を組み合わせて様々なアイテムを作成することでこの過酷な世界を生き抜いていきます。
所持する物資が極端に少ない中で必死に作り上げる過程がリアル感が満載であり醍醐味となります。
https://and-salt.com/category-playstation4-strategy-lastofus2-downtown-route/まとめ
2013年にPS3で前作をプレイしましたがストーリーが濃厚で面白く一気にクリアした記憶があります。
そして最後のジョエルの行動に感動しました。
旅を通じてジョエルの言動や行動に共感し自分の価値観となり物語を楽しむことができました。
クリアしたプレイヤーなら全員、最後のジョエルの苦渋の決断も納得できたはずです。
世界の人類を救うために一人の少女を犠牲にするべきなのかを真剣に悩み考えたこともあります。
本当に名作をプレイしたという記憶しかありません。
ただし続編である今作はストーリーが非常に濃厚で描写も残酷であるのである種の覚悟が必要となります。