仕事や家事を終えて、ようやく自分の好きなゲームを楽しめる時間になった。それなのに、1時間ほど遊んだだけで腰が重い。肩や首まで張ってきて、ゲームの続きは気になるのに身体のほうが先に限界を迎えてしまう。40代・50代のゲーム好きなら、このような悩みに心当たりがあるのではないでしょうか。

私も若いころは、床に座ったまま何時間でもゲームを続けられました。少しくらい姿勢が悪くても、一晩眠れば翌日には気にならなくなっていたものです。しかし40代になってからは、合わない椅子で遊んだ翌日まで腰や肩の違和感が残ることが増えました。「ゲームへの集中力はまだあるのに、身体がついてこない」と感じたときは、正直かなり悔しかったです。

そこで気づいたのが、ゲームチェアは見た目や値段だけで選ぶものではないということでした。高価な椅子や人気モデルを買えば、誰でも疲れなくなるわけではありません。大切なのは、座面の高さや奥行き、腰の支え方、アームレストの位置などを自分の体格とプレイスタイルに合わせられることです。

この記事では、40代・50代がゲーム中に疲れやすくなる理由から、ゲームチェア選びで確認したいポイント、おすすめのモデル、購入後に見直したい座り方まで紹介します。PCゲームを遊ぶ人だけでなく、テレビの前でPS5やNintendo Switchを楽しむ人にも役立つ内容です。

なお、「疲れにくい」は疲労や痛みが完全になくなるという意味ではありません。同じ姿勢を長時間続ければ、どの椅子でも身体は疲れます。椅子によって身体を支えやすい環境を作り、適度に姿勢を変えたり休憩したりすることまで含めて考えていきましょう。

40代・50代がゲーム中に疲れやすくなる4つの原因

40代・50代がゲーム中に疲れやすくなる4つの原因

若いころよりゲーム中の疲れを感じるようになっても、「年齢だから仕方がない」と諦める必要はありません。疲れやすさには、椅子と身体が合っていないことや、同じ姿勢を長く続けていることも関係しています。

まずは自分がゲーム中のどこに負担を感じているのかを整理してみましょう。原因が分かれば、必要な機能も選びやすくなります。

腰が丸まり、背中と腰に負担が集中する

ゲームに夢中になると、身体が少しずつ画面へ近づき、背中が丸くなりがちです。特に柔らかいソファや座面の奥行きが深い椅子では、骨盤が後ろへ倒れ、腰が背もたれから離れやすくなります。

最初は楽に感じる座り方でも、時間がたつほど腰まわりが重くなってきます。私はRPGのイベントシーンやシミュレーションゲームの編成画面で、気づかないうちに浅く腰掛けていることがよくあります。集中しているときほど姿勢の崩れに気づきにくいものです。

腰を支えるランバーサポートは役立ちますが、大きなクッションを強く押し当てればよいわけではありません。位置が合っていないと、逆に腰を前へ押されて落ち着かないこともあります。背もたれの形と座面の奥行きが身体に合い、深く腰掛けた状態で自然に腰を支えられることが重要です。

肘の位置が合わず、肩や首に力が入り続ける

肩や首の疲れは、背もたれよりもアームレストが原因になっている場合があります。肘掛けが低すぎれば腕の重さを肩で支え続けることになり、高すぎれば肩が上がったままになります。

キーボードとマウスを使うPCゲームでは、机の高さに近い位置で肘を支えたいところです。一方、コントローラーを身体の前で持つ場合は、肘を少し内側へ寄せるため、アームレストの左右や角度も調整できると楽になります。

椅子を選ぶ際は、アームレストが付いているかだけでなく、どの方向へ動かせるかを確認してください。高さしか変えられないタイプより、前後・左右・角度まで調整できるタイプのほうが、机と操作方法の両方に合わせやすくなります。

座面が体格に合わず、お尻や太ももが痛くなる

座面は広ければ広いほど快適とは限りません。座面が深すぎると、深く腰掛けたときに前端が膝裏へ当たります。反対に膝裏を避けようとして浅く座ると、背もたれで腰を支えられません。

座面が狭すぎる場合も、左右の張り出しが太ももに当たり、窮屈に感じることがあります。レーシングシート風のゲーミングチェアには、身体を包むような形状のモデルが多いため、あぐらをかく人や体格の大きな人は特に横幅を確認したいところです。

クッションも、ふわふわなら正解というわけではありません。座った瞬間は柔らかくても、長時間で沈み込み、底付き感が出ることがあります。適度な厚みと反発力があり、体重を面で支えてくれる座面のほうが、長時間では安定しやすいと感じます。

蒸れと同じ姿勢が集中力を奪う

背中や太ももが蒸れると、座り直す回数が増え、ゲームへの集中が途切れます。PUレザーは汚れを拭き取りやすく、見た目にも高級感がありますが、夏場は熱がこもりやすいのが気になるところです。

ファブリックは肌触りと通気性のバランスがよく、メッシュはさらに熱を逃がしやすい傾向があります。ただし、飲み物をこぼしたときの手入れや、ペットの毛が付きやすいかなど、家庭環境によって使いやすい素材は変わります。

もう一つ忘れたくないのが、姿勢を固定し続けないことです。正しい姿勢であっても、何時間もまったく動かなければ疲れます。背もたれの角度を変えたり、一度立ち上がったりできることも、40代・50代が長くゲームを楽しむためには大切です。

40代・50代向けゲームチェアで確認したい7つのポイント

40代・50代向けゲームチェアで確認したい7つのポイント

ゲームチェアの製品ページには、リクライニング角度や耐荷重、素材など多くの数字が並んでいます。しかし、機能が多い椅子が自分に合うとは限りません。ここでは購入前に優先したい7つのポイントを紹介します。

座面高が自分の身長に合っているか

最初に確認したいのは、座面を最も低くしたときの高さです。椅子へ深く腰掛けた状態で、足裏全体が床につく高さが一つの目安になります。

足が床から浮くと、太ももの裏側が座面に押し付けられたり、身体が前へ滑ったりしやすくなります。特に小柄な人は、最低座面高が低めのモデルを優先してください。数字上は数センチの差でも、毎日座ると感覚はかなり変わります。

机に合わせて座面を高くする必要がある場合は、フットレストを併用する方法もあります。ただし、最初から足が床につく椅子を選べるなら、そのほうが設置する物を増やさずに済みます。

座面の奥行きと横幅に余裕があるか

深く腰掛けたとき、座面の前端と膝裏の間に少し余裕が残るかを確認します。奥行きが合わないと、背もたれと腰の位置までずれてしまいます。座面スライド機能があるモデルなら、体格や姿勢に合わせやすくなります。

横幅は、普通に座るだけなら身体が収まれば十分ですが、姿勢を変えたり、片足を座面に乗せたりする人は余裕が必要です。製品全体の幅ではなく、実際にお尻と太ももを置ける座面部分の幅を見るのがポイントです。

座面が柔らかすぎず、底付きしにくいか

低反発で沈み込む座面は、店頭で数分座ると心地よく感じます。しかし長時間では、お尻の一部に圧力が集まったり、立ち上がりにくく感じたりすることがあります。

高密度ウレタンやモールドウレタンを使用した座面は、適度な反発力があり、姿勢を安定させやすいのが特徴です。ただし硬さの好みには個人差があります。可能なら10分程度試座し、お尻だけでなく太ももの当たり方も確かめてください。

後から座布団を追加する方法もありますが、座面が高くなり、ランバーサポートやアームレストの位置がずれる場合があります。クッションを足す前提ではなく、まず椅子単体で座りやすいかを見るのがおすすめです。

腰を自然に支えられるか

ランバーサポートには、独立したクッションを背もたれへ固定するタイプと、背もたれ自体が腰に沿って動くタイプがあります。

クッション式は位置を変えやすく、好みに合わせて外すこともできます。一方で厚みが合わないと、腰だけを強く押されることがあります。背もたれ一体型は見た目がすっきりしますが、調整できる範囲を確認する必要があります。

理想は、深く腰掛けたときに腰の隙間を自然に埋めてくれる状態です。「押されている」と意識するほど強い支えより、力を抜いても姿勢が大きく崩れない程度の支えを探しましょう。

アームレストを細かく調整できるか

40代・50代で肩や首の疲れが気になる人ほど、アームレストを重視してほしいと思います。腕は意外に重く、支えがない状態では肩まわりの筋肉が働き続けます。

高さに加え、前後・左右・角度を動かせる3Dや4Dタイプなら、マウス操作とコントローラー操作の両方に対応しやすくなります。肘を置いたときに肩が持ち上がらず、脇を無理に広げなくてよい位置が目安です。

また、アームレストを高くすると机の天板へぶつかり、椅子を収納できなくなることがあります。机の高さと奥行きも測っておきましょう。

蒸れにくく手入れしやすい素材か

汗をかきやすい人やエアコンを控えめに使う家庭では、ファブリックやメッシュが候補になります。通気性を重視するならメッシュ、包まれるようなクッション感も欲しいならファブリックという考え方が分かりやすいでしょう。

PUレザーは飲み物や皮脂汚れを拭き取りやすい一方、経年による表面の劣化にも注意が必要です。直射日光が当たる部屋や高温多湿の環境では、素材の扱い方まで確認しておきたいところです。

耐荷重・保証・交換部品まで確認する

耐荷重は、自分の体重と同じ数字ぎりぎりではなく、余裕のあるモデルを選びます。椅子には座る瞬間の勢いや、背もたれへ体重を預けたときの力も加わるからです。

長く使うなら、保証期間やキャスター、アームレストなどの交換部品も確認してください。購入価格が安くても、座面やガスシリンダーに問題が起きたときに部品を入手できなければ、椅子ごと買い替えることになります。

大型のゲームチェアは、重量が20kgを超える製品も珍しくありません。玄関や廊下を通せるか、階段で運べるか、床を傷つけないかも購入前に考えておくと安心です。

ゲーミングチェアとオフィスチェアはどちらが疲れにくい?

ゲーミングチェアとオフィスチェアはどちらが疲れにくい?

「ゲームをするならゲーミングチェアを選ぶべき」と思われがちですが、遊び方によっては高機能なオフィスチェアのほうが合うこともあります。名称ではなく、普段どの姿勢でゲームをしているかで判断しましょう。

ゲーミングチェアが向いている人

ゲーミングチェアは、頭から腰までを背もたれへ預けやすく、リクライニング角度が大きいモデルが豊富です。コントローラーで遊ぶ時間が長く、イベントシーンや動画を見るときに背もたれを倒したい人には使いやすいでしょう。

ヘッドレストやランバーサポートが付属し、購入後すぐに一通りの環境を整えられるのも魅力です。身体を左右から支える形状が好きな人や、ゲーム部屋らしいデザインを楽しみたい人にも向いています。

ただし、左右の張り出しが大きいモデルは、体格によって窮屈に感じます。リクライニング角度の大きさだけでなく、通常のゲーム姿勢で座りやすいかを優先してください。

オフィスチェアが向いている人

PCゲームだけでなく、在宅勤務やブログ執筆にも同じ椅子を使う人は、オフィスチェアも有力です。背中の動きに合わせるロッキング、座面の奥行き調整、細かなアームレスト調整など、作業姿勢を支える機能が充実したモデルがあります。

メッシュ素材の選択肢が多く、蒸れにくさを優先したい人にも合います。見た目が落ち着いているため、リビングや仕事部屋になじみやすいのも利点です。

その一方で、大きく背もたれを倒して休むことや、頭まで包まれる感覚を重視する人には物足りない場合があります。オフィスチェアだから必ず姿勢がよくなるわけでもありません。調整機能を自分に合わせて使うことが前提です。

「ゲーミング」の名前だけで選ばない

私自身、以前はレーシングシートのような形を見るだけで「これなら長時間でも大丈夫そうだ」と思っていました。しかし、実際には座面高やアームレストが合わなければ、見た目が本格的でも疲れます。

反対に、ゲーム向けと書かれていないオフィスチェアでも、腰を支え、腕を置き、姿勢を変えられるなら快適に遊べます。商品名より、最低座面高、座面の有効幅、アームレストの調整方向、素材を比べることが大切です。

試座できる場合は、背筋を伸ばした瞬間の感触だけで決めず、普段コントローラーを持つ姿勢やマウスを操作する姿勢も再現してみましょう。10分ほど座り、膝裏、腰、肩のどこかに違和感がないかを確認すると失敗を減らせます。

40代・50代におすすめしたい疲れにくいゲームチェア7選

40代・50代におすすめしたい疲れにくいゲームチェア7選

ここからは、体格や用途別に候補にしやすい7モデルを紹介します。価格や在庫、仕様は変更される場合があるため、購入時にはメーカーや販売店の最新情報を確認してください。

一番高いモデルを選ぶ必要はありません。自分の悩みを解決できる機能が付いているか、反対に使わない機能へお金をかけすぎていないかを考えて選びましょう。

イトーキ サリダ YL9G|ゲームとデスクワークを兼用したい人向け

サリダ YL9Gは、ゲーミングチェアとオフィスチェアの中間を探している人に注目してほしいモデルです。背もたれには通気性と柔軟性を持つエラストマー素材を採用し、座面には布地張りのクッションを組み合わせています。

4Dアームレストを備えているため、キーボードとマウスを操作するときだけでなく、コントローラーを持つときにも肘の位置を合わせやすいのが魅力です。体重感応式のシンクロロッキングや、複数段階で固定できる背もたれも、仕事とゲームを切り替える人には使いやすいでしょう。

レーシングシートのような深いホールド感より、作業中に身体を動かしやすい椅子を求める人向けです。反対に、背もたれをほぼ水平まで倒して休みたい人や、厚いクッションに包まれたい人は、一般的なゲーミングチェアも比較してください。

AKRacing Wolf|蒸れにくい定番モデルを選びたい人向け

AKRacing Wolfは、ゲーミングチェアらしい形とファブリック素材を組み合わせたモデルです。PUレザーの張り付きや蒸れが苦手だけれど、頭から腰まで支えるハイバック形状は欲しいという人に向いています。

ヘッドレストとランバーサポートを使いながら、ゲーム中と休憩中で背もたれの角度を変えられるのが魅力です。布地は肌触りが穏やかな一方で、飲み物をこぼしたときはPUレザーより手入れに時間がかかります。ゲーム中に飲み物を近くへ置く人は、撥水性のあるマットやサイドテーブルも用意すると安心です。

座面の左右にはホールド感があるため、体格や普段の座り方との相性は確認したいところです。あぐらをかくことが多い人は、座面の有効幅も見ておきましょう。

Bauhutte G-551|低座面とゆったりした座り心地を重視する人向け

Bauhutte G-551は、座面高が約40~47.5cmの低座面設計で、小柄な人でも足を床につけやすいのが特徴です。大型のヘッドレストとランバーサポート、ファブリック張りの座面を採用し、家庭用ゲーム機をゆったり遊びたい人にも合わせやすいモデルです。

3Dアームレストやリクライニングを備え、机とコントローラーの両方に合わせて姿勢を変えやすい点も魅力です。低座面だから全員に合うのではなく、机が高い場合は腕の位置とのバランスを確認してください。

Bauhutteはチェア以外にもデスクやテレビ台、収納ラックなどを展開しています。リビング全体のゲーム環境を整えたい人は、ゲームレビナビの「バウヒュッテの評判!リビングゲームを快適にするための家具選び」も参考にしてください。

AKRacing Pro-X V2|大柄な人や座面の広さを優先したい人向け

AKRacing Pro-X V2は、ゆとりのあるサイズを求める人向けの上位モデルです。高密度のモールドウレタンを使用した座面、最大180度のリクライニング、4Dアームレストなど、長時間のゲームと休憩を一脚でこなすための機能がそろっています。

座面の広さは魅力ですが、本体も大きく重くなります。部屋に置いたときの圧迫感、デスクへ収まるか、組み立てた後に移動できるかまで確認しましょう。小柄な人の場合、広い座面が必ずしも快適とは限らず、肘掛けの間隔や最低座面高が合わない可能性もあります。

大柄な体格で一般的なゲームチェアを窮屈に感じていた人には頼もしい候補ですが、購入前にできれば試座したいモデルです。

PAXTON Living|リビングになじむデザインを求める人向け

PAXTON Livingは、派手な配色のゲームチェアをリビングへ置きにくいと感じる人に向いています。高密度メッシュを使った背面と落ち着いたカラーが特徴で、ゲームだけでなく在宅勤務にも使いやすいデザインです。

40代・50代になると、性能だけでなく家族と共有する空間になじむかも重要になります。椅子だけがゲーム部屋のように浮いてしまうのが気になる人にとって、インテリアとの合わせやすさは大きな魅力です。

一方で、デザインにひかれて購入する場合も、座面高や肘の位置は忘れずに確認してください。落ち着いた外観でも、身体に合わなければ長時間では疲れます。また、白やアイボリー系は汚れが目立ちやすいため、手入れ方法も購入前に見ておきましょう。

エルゴヒューマン PRO2 Ottoman|予算をかけて細かく調整したい人向け

エルゴヒューマン PRO2 Ottomanは、前傾姿勢でPCゲームをしたいときと、背もたれへ身体を預けて休みたいときの両方に対応しやすい高機能オフィスチェアです。腰の動きに合わせるランバーサポート、細かく位置を変えられるアームレスト、収納式オットマンなど、多くの調整機能を備えています。

特にマウスとキーボードを長時間使う人や、仕事用の椅子も一脚にまとめたい人には魅力があります。メッシュ素材で通気性を確保しやすいのも、蒸れが気になる人にはうれしいポイントです。

ただし価格帯はかなり高く、椅子本体も大きめです。機能が多いぶん、正しく調整しなければ良さを生かしきれません。「高級だから疲れない」と考えるのではなく、前傾機能や座面調整を本当に使うかを考えてください。可能なら取扱店で調整方法を教わりながら試座するのがおすすめです。

GTRACING GT002系|予算を抑えて基本機能を試したい人向け

GTRACING GT002系は、初めてゲーミングチェアを購入する人が検討しやすい価格帯の定番候補です。高さ調整、リクライニング、昇降式アームレストなど、ゲーミングチェアに求められる基本的な機能を一通り備えています。

上位モデルのようにアームレストを多方向へ動かせない場合があるため、コントローラーを持ったときに肘が置きやすいかは確認したいところです。PUレザーの蒸れや、座面のホールド感についても好みが分かれます。

価格を抑えられるぶん、余った予算をフットレストやチェアマット、モニター台へ回す考え方もできます。ただし、安さだけで即決せず、販売中の型番、保証、交換部品の有無を購入時に確認してください。GT002とオットマン付きの派生モデルでは仕様が異なるため、商品名の末尾まで見ることが大切です。

ゲームチェアを買っても疲れる人が見直したい使い方

ゲームチェアを買っても疲れる人が見直したい使い方

自分に合いそうなゲームチェアを買っても、調整が初期状態のままでは性能を生かせません。私も以前は「座面を上下させれば調整は終わり」と思っていましたが、肘や画面の位置を変えるだけで肩の楽さが違うことに気づきました。

新しい椅子を買った初日に完璧な位置を決める必要はありません。数日遊びながら、少しずつ調整していきましょう。

足裏を床につけて座面高を合わせる

まず椅子へ深く腰掛け、足裏全体が床につく高さにします。膝が極端に上がったり、反対に足が浮いたりしない位置を探してください。

机の高さに合わせると足が浮いてしまう場合は、無理に座面を下げて腕を上げるより、フットレストで足を支えるほうが姿勢を安定させやすくなります。フットレストは足先だけでなく、足裏を広く置けるものが使いやすいでしょう。

キャスター付きの椅子では、コントローラー操作中に身体が後ろへ動くことがあります。床が滑りやすい場合は、チェアマットも検討してください。

アームレストで肘の重さを受け止める

肘を置いたとき、肩が上がらず、脇を自然に閉じられる位置へアームレストを合わせます。マウス操作では机の天板と近い高さ、コントローラー操作では少し内側へ寄せた位置が使いやすいことがあります。

左右の高さが同じでも、利き手側だけ肩が疲れるなら、マウスの位置が遠すぎる可能性もあります。椅子だけで解決しようとせず、キーボードやマウスを身体の近くへ移動してみてください。

アームレストの表面が硬く、肘が痛くなる場合は、薄いパッドを追加する方法もあります。ただし厚いパッドを付けると高さが変わるため、取り付け後に再調整が必要です。

画面の高さと距離を見直す

椅子を変えても首がつらい場合は、画面が低すぎたり遠すぎたりしないかを確認してください。画面を見るために顎が前へ出る姿勢になると、首と肩が疲れやすくなります。

PCモニターは、自然に正面を向いたときに画面上部が極端に高くならない位置へ置きます。テレビで遊ぶ場合は、ソファやゲームチェアの高さとテレビ台の高さが合っているかを見てください。

文字が小さくて身体を前へ寄せている場合は、ゲーム内の文字サイズや表示設定を変更できないか確認するのも有効です。椅子を買い替えるより先に改善できることもあります。

リクライニングは倒しっぱなしにしない

背もたれを大きく倒せることは、ゲーミングチェアの魅力です。しかし、倒した状態のまま細かな操作を続けると、頭だけを前へ起こし、首に力が入ることがあります。

戦闘や文字入力など操作へ集中するときは少し起こし、イベントシーンや動画を見るときは倒す。このようにゲーム内容に合わせて角度を変えると、一つの姿勢へ固定されにくくなります。

最大リクライニング角度は大きいほど優秀というわけではありません。普段よく使う角度で安定して固定できるか、操作レバーへ手が届きやすいかのほうが大切です。

1時間に一度は立って身体を動かす

どれだけ身体に合う椅子でも、座り続ければ疲れます。「疲れにくい椅子を買ったから休憩しなくてよい」と考えないようにしましょう。

とはいえ、盛り上がっている場面でタイマーが鳴り、すぐゲームを中断するのは難しいものです。私はクエストを一つ終えたとき、セーブしたとき、飲み物がなくなったときなど、ゲーム内の区切りを立ち上がる合図にしています。

数分歩いたり、肩を回したりするだけでも、同じ姿勢をいったん終わらせられます。休憩はゲーム時間を奪うものではなく、その後も気持ちよく遊ぶための準備だと考えると続けやすくなります。

40代・50代のゲームチェア選びでよくある疑問

40代・50代のゲームチェア選びでよくある疑問

最後に、ゲームチェアを探しているときに迷いやすい点をまとめます。自分の使い方と照らし合わせながら確認してください。

1万円台の安いゲームチェアでも疲れにくい?

価格が安くても、座面高や奥行きが身体に合い、肘を無理なく置けるなら快適に使える可能性はあります。反対に高価なモデルでも、サイズが合わなければ疲れます。

ただし価格を抑えたモデルは、アームレストの調整方向、座面クッション、保証期間などに差が出やすい部分です。毎日数時間使うなら、購入価格だけでなく、何年使えるかまで考えて比較しましょう。

腰が気になるなら硬い座面のほうがよい?

硬ければ必ず腰に合うわけではありません。硬さだけでなく、座面の形、奥行き、背もたれとの位置関係が重要です。柔らかすぎて身体が沈む椅子も、硬すぎてお尻の一部へ圧力が集まる椅子も、長時間ではつらくなることがあります。

腰や脚に強い痛み、しびれなどが続く場合は、椅子だけで解決しようとせず、医療機関など専門家へ相談してください。ゲームチェアは治療器具ではありません。

オットマン付きは本当に必要?

オットマンは、背もたれを倒して動画を見たり、休憩したりするときに便利です。足を伸ばせるとリラックスしやすく、椅子から移動せず短い休憩を取れます。

一方、通常の操作中に足を乗せ続けると、姿勢が崩れる場合があります。収納式オットマンは座面下の構造や重量にも影響します。休憩機能を重視する人には便利ですが、全員に必要な機能ではありません。

座椅子タイプでも疲れにくくできる?

ローテーブルや低いテレビ台を使っている家庭では、ゲーム座椅子のほうが環境に合う場合があります。背もたれが腰まで支えられ、角度を変えられるモデルなら、床へ直接座るより姿勢を保ちやすくなります。

ただし、床から立ち上がる動作がつらい人には向かないことがあります。また座面が薄いと、お尻や脚に床の硬さが伝わります。座椅子の機能だけでなく、立ち座りのしやすさとテレビの高さも含めて考えましょう。

実店舗で試座するときは何を確認する?

店頭では、座った瞬間の柔らかさだけで判断せず、次の点を順番に見てください。

  • 足裏全体が床につくか
  • 深く座っても膝裏が圧迫されないか
  • 腰の支えが強すぎたり低すぎたりしないか
  • 肘を置いたとき肩の力を抜けるか
  • コントローラーを持つ姿勢を再現できるか
  • 背もたれを起こした状態と倒した状態の両方で違和感がないか
  • 椅子から無理なく立ち上がれるか

可能なら10分ほど座り、一度立ってからもう一度座ってみましょう。最初の印象だけでは気づかなかった圧迫感や、アームレストの位置が見えてきます。

まとめ|身体に合うゲームチェアで大人のゲーム時間をもっと楽しもう

まとめ|身体に合うゲームチェアで大人のゲーム時間をもっと楽しもう

40代・50代が疲れにくいゲームチェアを選ぶとき、値段や見た目だけで決めるのはおすすめできません。最低座面高、座面の奥行きと横幅、腰の支え、アームレストの調整、素材を自分の体格と遊び方に合わせることが大切です。

コントローラーでゆったり遊ぶなら、ハイバックとリクライニングを備えたゲーミングチェアが使いやすいでしょう。PCゲームと仕事を兼用するなら、座面やアームレストを細かく調整できるオフィスチェアも有力です。「ゲーム用」という名前にこだわらず、自分がいつも取る姿勢を支えられる一脚を選んでください。

また、椅子を買い替えただけで終わりではありません。足裏が床につく高さへ調整し、肘をアームレストへ預け、画面を見やすい位置へ置くことが必要です。ゲームの区切りで立ち上がり、姿勢を変えることも忘れないようにしましょう。

私はゲームが大好きだからこそ、身体のつらさを我慢しながら遊んでほしくありません。年齢を重ねても、知らない世界を旅したり、強敵を倒したり、物語に心を動かされたりする楽しさは変わらないはずです。

自分の身体と部屋に合うゲームチェアを選び、腰や肩の不安を少しでも減らして、これからも大好きなゲームを長く楽しんでいきましょう。