戦場のヴァルキュリアリマスターをプレイした感想や評価をご紹介しています。
2008年4月24日にプレイステーション3で発売されたシミュレーションRPGゲームです。戦闘システムが独特であり基本的な戦略はSRPGですがバトルは銃撃戦によるTPSのアクションゲームで進行する「BLiTZ」というシステムです。革命を起こした戦闘システムが面白すぎますが難易度も高いのが特徴となってます。
ゲーム内容
2008年4月24日にプレイステーション3で発売されたシミュレーションRPGゲームです。
累計販売数が100万本以上を記録した独創的シミュレーションRPGがリマスターとしてプレイステーション4で美しくなって蘇っています。
シミュレーションRPGでありながらもアクションゲームの要素を取り入れた独特な戦闘システムが斬新であり好評を得ているゲームタイトルとなります。
またリマスターとなることでフルHDに対応となり、プレイステーション3版にはなかったトロフィー機能が追加されています。
また配信されているDLC4種類を全て収録されている完全版の戦場のヴァルキュリアとなっています。
ジャンル | シミュレーションRPG |
開発元 | セガ メディア・ビジョン(リマスター版) |
販売元 | セガ |
発売日 | 2016年2月10日 |
希望小売価格 | 1.980円(税別) |
対応機種 | PlayStation 3/PlayStation 4/Microsoft Windows/Nintendo Switch |
あらすじ
征暦1935年専制君主国家・東ヨーロッパ帝国連合と共和制連邦国家・大西洋連邦機構との間に第二次ヨーロッパ対戦が勃発しました。
両国に挟まれた武装中立国である小国ガリア公国も戦禍に巻き込まれることになります。
ガリア公国は燃料や兵器、治療目的で使われる鉱物資源であるラグナイトを豊富に産出するため連邦との戦争を優位に進めるため帝国に侵攻されることになります。
後に「ガリア戦線」と呼ばれる戦いが幕を上げます。
武装中立国であるガリア公国には国民皆兵制度という一種の徴兵制があり有事の際にはガリア公国の15歳以上の民間人は必要に応じて義勇軍として徴兵されます。
ガリア公国に住む大学生のウェルキン・ギュンターは故郷ブルールに帰郷した際に自警団をしているアリシア・メルキオットと出会います。
そして偶発的にブルールで起きた戦闘に参加したことがきっかけとなり自らも義勇軍として戦争へ参加することになります。
偵察兵となったアリシアと共に義勇軍に参加し義勇軍第3中隊「第7小隊」の小隊長として着任し祖国を守る戦いへと臨んでいきます。
ゲーム評価
ストーリー・世界観:★★★★☆4
帝国と連邦の戦争に巻き込まれる小国ガリア公国の物語が引き込まれます。戦争をメインテーマとしつつも友情や愛、仲間、絆などをしっかりと詰め込んだ世界観です。
バトルの面白さ:★★★★☆4
シミュレーションRPGのバトルシステムを採用しながら、戦闘は銃撃戦にようなTPSアクションゲーム風に進行する「BLiTZ」というシステムが非常に独特で面白いです。
育成要素:★★★☆☆3
「訓練開発」モードで兵科のレベルアップや装備の開発を行うことができます。兵科をレベルアップすることでクラスアップもあり戦略性がさらに向上します。
キャラの魅力度:★★★☆☆3
第7小隊の主要メンバーは個性が強く愛着が湧くキャラばかりとなります。
やり込み度:★★★☆☆3
ブックモードのタブを変更することで遊撃戦闘が可能であり経験値稼ぎや軍資金を入手することができるので第7小隊を自分好みに鍛えることができます。
ボリューム:★★★☆☆3
プレイ時間は約35時間となります。このゲームタイトルはメインストーリー重視で進行しており、経験値稼ぎなどは最低限としていますので時間は短縮されています。
総合評価:20/30
総合評価が21点となっています。圧倒的にバトルの戦闘システムが面白かったですね。難易度も高いですが戦略を考えるのが楽しくて仕方ありませんでした。
評価点
➊アクション性の高い独特な戦闘システム
❷水彩画風のイラストのような世界観
❸本を読み進めるストーリー進行
➍訓練開発の面白さ
➎兵科3すくみ
➊アクション性の高い独特な戦闘システム
シミュレーションRPGでありながら戦闘は銃撃戦にようなTPSアクションゲーム風に進行する「BLiTZ」というシステムが非常に独特で面白いです。
まずコマンドモードで俯瞰視点でマップを見下ろしながら、行動するユニットを決定します。
ユニットを決定するとアクションモードとなり、選択したユニットを自由に動かして敵の捜索をしながらアクションを実施していきます。
アクションモードで敵との戦闘になると銃撃戦となりアクションゲームのような感覚でバトルを楽しむことができます。
基本的にはシミュレーションRPGでの戦略を駆使しながら攻撃はTPSのようなアクションゲームのようなバトルを体験することができます。
このシミュレーションバトルとアクション性のバランスが絶妙であり非常に面白いです。
また特徴的なのがユニットが行動できる回数が決まっているのですが、同じユニットを何回も繰り返し行動することが可能となります。
敵陣に突撃してもまた再度行動してヒット&アウェイ戦略もできますし、ひとりの敵が倒れるまで攻撃を続けることも可能となります。
非常に独特で面白いシステムですが敵も同じ手段を使ってくるのでバトルの難易度は高いです。
さらに味方ユニットがHP0になった際には敵ユニットに接触されたり、規定のターンが経過するとそのユニットは死亡状態となります。
死亡したユニットはもう二度と使用することができないので柔らかい世界観とは異なり戦闘はシビアで緊張感のある決断を迫られることになります。
救出するにはHP0になってから死亡する前に味方ユニットで接触する必要があります。
❷水彩画風のイラストのような世界観
この水彩画のような柔らかいタッチでストーリーが進行していきますが、とても愛着が湧き見やすい感覚となります。
アニメのムービーを見ているような感覚でありそのままバトルに移行するので何の違和感もなくスムーズにストーリーが進んでいきます。
世界観は戦争を終わらせるためにガリア公国の義勇軍として戦う小隊を中心に展開していきます。
ガリア公国に存在する徴兵令により若い世代が戦争に参加するというストーリーになります。
しかし悲観的なイメージは一切なく戦争がメインテーマとして取り上げられているゲームタイトルとしては珍しく爽やかなストーリー展開となっています。
イラストのようなタッチが戦争という重厚な物語を和らげているのもありますが、やはり主人公であるウェルキン・ギュンターの人柄や性格が大きく影響しています。
重いテーマであるストーリーを水彩画風のイラストのタッチで描くことによりプレイヤーにはマイナスイメージをなくしつつ伝えることが可能となっています。
❸本を読み進めるストーリー進行
水彩画風のようなタッチでの世界感が非常に斬新なゲームタイトルですが、ストーリー進行もまた負けず劣らず独特な進行となります。
「ガリア戦線記」という本を読み進めることでストーリーが進行していきます。
この本を見ている状態を「ブックモード」と呼ばれており、ガリア戦線記の物語はメインストーリーである本章とサブストーリーにあたる断章で構成されています。
本章でストーリーを見てミッションをクリアすることで次の章に進む仕組みとなっています。
しかし断章はクリアしても自動的に進むことができず、資金を使用して断章に繋がる新聞記事を購入する必要があります。
この新しい断章に進むために記事を購入するという行動が今までのRPGゲームには存在しない珍しいシステムとなります。
資金をどのように使うかは自分の采配にかかっているので非常に奥が深く面白みが満載となります。
本を読むことでストーリーが進みことと、水彩画風のイラストのような世界観が非常にマッチしており、温かさ溢れる優しいRPGゲームという印象となります。
また本となっているので過去のストーリーも戻っていつでも読むことができとても便利になっています。
➍訓練開発の面白さ
本の中でタブ選択を行うことで「訓練開発」というレベルアップや装備の開発を行うモードに移行できます。
RPGにおける育成要素が詰まったモードとなりますが、分かりやすく簡潔な仕組みによって育成を楽しむことができます。
ユニットの育成は個々でレベルアップするものではなく、兵科ごとにレベルアップをしていく仕組みとなります。
兵科をレベルアップしていくと能力が上がりますが、一番分かりやすく上がるのはHPとなります。
どのRPGゲームでも最重要パラメータであり、HPが高いほど生存率が上がりクリアする確率も連動して上がります。
またレベル11までレベルアップをすることでクラスアップすることが可能であり、装備できる武器が増えて戦略の幅が大幅に広がります。
➎兵科3すくみ
ユニットは兵科によって役割が分かれており、歩兵と対戦車兵、戦車の3すくみとなっています。
この3すくみが戦略的に重要であり非常に分かりやすいので戦闘がとても面白くなります。
戦車は歩兵に強いが対戦車兵に弱く、対戦車兵は戦車に強いが歩兵には弱く、歩兵は対戦車兵に強いが戦車には弱いという兵科の3すくみとなっています。
強化は「訓練開発」のタグを選択して資金を開発に投入することで可能となります。
歩兵が装備する武器は系統別に強化することができます。
また戦車は本体の性能を上げたり、補助パーツを購入して限度がある枠内でパーツを組み合わせることで強化することができます。
まとめ
新しい戦闘システムが斬新でありとても楽しむことが出来ました。
2008年に発売されたゲームタイトルとは思えない程のクオリティーの高いゲームタイトルでした。
仲間との絆を素直に描いた物語は感動を呼びストーリーにのめり込みました。