食品スーパー精肉部門担当者の人へ
「売上が上がる加工品売場の作り方を知りたい!」
「競合が強すぎて加工品が売れないのでどうしたらいいのか分からない」
「加工品売場で売上を上げる方法を知りたい」
こんな風に思っていませんか?
このような疑問に出来る限りお答えします。
目次
【売上が上がる加工品売場を作る方法】
①商品群別に品揃えを多くする。
②インストア商品を拡販する。
③調理品のカテゴリーでコーナー化する。
④目玉商品を大量陳列する。
⑤他店が取り扱ってない商品を陳列する。
精肉部門において、牛肉と同じくらいに売上を作るのに苦労するのが加工品です。売上高も利益も非常に取りずらい部門となっています。
原因としては、間違いなくドラッグストアなどの競合店の台頭です。加工品を陳列していないドラッグストアはありません。破格の値段で販売しているので、売価では全く太刀打ちできません。
ではどうすればいいのでしょうか。

①商品群別に品揃えを多くする。

加工品のカテゴリーは売上高が稼ぐことが難しくなっています。
原因はドラッグストアなどの競合店の台頭です。競合店の売価では全く太刀打ちできません。
しかし競合店の加工品売場は品揃えは非常に悪いです。競合店にはできない、食品スーパーにしかできない、品揃えの圧倒的な豊富さをアピールしていく必要があります。
勝つための対策や対応をしていかなければ勝つことはできません。
私の店舗の加工品売場では約150アイテムあります。
特にウィンナーとハム・ベーコンなどの上位の売上高を誇るカテゴリーではどの店舗にも負けない品揃えをしています。
そしてピザやハンバーグ、中華関連などの調理品のカテゴリーでも、平台ケースをフルに活用しアイテム数を多く取り揃えています。
アイテム数を多くするとお客様のリピート率が上がります。自分が欲しかった商品や買いたかった商品があるとこの体験はずっと忘れません。
そしてふとした瞬間にそういえばあのお店にはあの商品があったなと思い出してくれます。
圧倒的な加工品のアイテムの品揃えで競合店を圧倒しましょう。
②インストア商品を拡販する

インストア商品は食品スーパーでしか扱えない商品です。作業場がないドラッグストアでは商品を作ることはできません。
インストア商品とは、ブロックベーコンやロースハム、ボンレスハム、ももハム切り落とし、照り焼きチキン切り落としなどの店舗で作業をした商品です。
インストア商品は必ず食品スーパーの加工品部門の強みになります。
そしてアウトパック商品には存在しない商品がたくさんあります。
中華ちまきやパン粉付きとんかつ、水餃子や業務用チキンナゲットなど、あまり食品スーパーの店頭では見かけないアイテムだと思います。
業務スーパーにも調理品はありますがほとんどが冷凍商品です。食品スーパーのインストア商品の強みはチルド(冷蔵)商品だというところです。
インストア商品が陳列していると食品スーパーの加工品売場の認識が変わってきます。
加工品ならなんでも陳列しているという認識になるとお客様の来店動機にもなります。
ただ商品を作成するという作業しなければいけないので、もちろん手間はかかりますし、人件費も多くなります。
それでもやはりよく売れますし、アウトパック商品よりも美味しいので、リピート率が高くなります。
③調理品のカテゴリーでコーナー化する

夕方にかけて主力となるカテゴリーは総菜部門です。お弁当や調理品などの時短商品が売れていきます。
生鮮部門でも同じですが夕方にかけて簡単調理アイテムは伸びしろがあります。
加工品売場でも調理品コーナーを作ることによって必ず販売点数が増えていくと思います。
自店ではピザ関連商品をコーナー化しています。全部で8種類で日本ハムと伊藤ハムの各種10パック以上は必ず陳列しています。
そして日本ハムの中華名菜のよりどりセールも実施しています。1個398円の品を2パックよりどりで698円で販売しています。
これも意外と人気商品です。アイテム数は常時10アイテム以上展開しています。
また地域独自の商品がある場合もあるので、いろいろと面白いアイテムがあれば展開しても良いと思います。
またハンバーグやチキンナゲット、肉団子などの品揃えも徹底しています。珍しい商品や売価が高くても美味しそうな商品を陳列しています。
④目玉商品を大量陳列する

牛肉や豚肉、鶏肉のカテゴリーにも共通していますがやはり目玉商品は毎日日替わりで必要です。
メーカーとの商談により安く仕入れができるものや、バイヤー経由で特売品を納品してもらうのも良いです。
安く仕入れることができる商品は必ずあるのでそれを破格の値段で販売します。目玉商品として加工品売場に展開すれば認知度は格段に上がります。
加工品売場は生鮮部門に比べると、商品の加工がないので商品の企画を考えて実行することができません。
なのでどうしても売り方を変えるか売価を変えるかしかありません。
面白い販売企画を意識して、売り込みたい目玉商品で、最大限のボリューム陳列をしてインパクトのある売場を目指してみましょう。
例えば私の店舗では目玉商品を企画する時には、バイヤー経由もしくは直接メーカー担当者に連絡をして原価交渉をします。
必ず在庫を抱えている商品はあるので、大量注文するかわりに原価をできる限り下げてもらいます。
以前実施したインプロ販売では、プリマハム香薫ウィンナー2個1束258円、日本ハム豊潤ウィンナー2個1束268円、日本ハムシャウエッセン2個1束358円、フードリエ朝食ウィンナー1袋198円などです。
安さにインパクトがあるかと思います。
⑤他店が取り扱ってない商品を陳列する

有名なメーカーのA商品は必須ですが、地域性の強い商品やこだわりの強い商品を陳列していると、自店の加工品売場の認知度が上がります。
生鮮売場と同じように、一定期間で売場や商品を改変すると、加工品売場にも活気が出てきます。
そして他店の食品スーパーではあまり取り扱ってない珍しい商品も品揃えすることにより、精肉部門としての強みとなります。
売価が高いものだと598円や698円もする商品もありますが、それでも週に1個か2個は売れていきます。
今までは販売数が少ない商品はカットされることがありましたが、継続して売れている商品は出来るだけ続けることをお勧めしています。
取り扱っている商品が多くなるほど、様々なお客様の満足度を満たすことができます。
食品スーパーにしかできない加工品売場の対策だと思います。

【まとめ】
これからも加工品売場は厳しい状態になります。
加工品部門は競合店が簡単に参入しやすい部門なので、これからもどんどん競合は増えていくでしょう。
精肉部門としてではなく日配部門として加工品を取り扱っている企業も増えてきています。
しかしまだ加工品売場には食品スーパーでしかできないことがたくさんあります。
それを少しずつ実施していくと競合店にはできないこともありそれが強みとなります。
将来的には食品スーパーは生鮮部門に特化しなければならない状態になると思います。
メインの売上高は生鮮で稼ぎ、加工品の売上高で精肉部門の売上高を補填する形になります。
それでも加工品売場でも競合にはない強みをアピールできる売場構成にできれば差別化になります。