食品スーパーに転職を考えている人へ
「食品スーパーに高評価で転職するコツを知りたい」
「食品スーパーでは採用する際に何を評価しているのかを教えて欲しい」
こんな風に思っていませんか?
このような疑問に出来る限りお答えします。
目次
食品スーパーに高評価で転職する5つのコツ
①職務経歴書には会社ごとの業務内容を明記する
②職務経歴書には会社の実績を明記し資料を添付する
➂履歴書の資格の項目には食品スーパー関連の資格を記入する
④面接ではこの会社に入社したら何に対して貢献できるか明確に答える
⑤入社したい意欲をアピールする
私は食品スーパーの精肉部門に約18年以上勤務しています。そして食品スーパーを4社経験してきました。
会社が違うと売場を作る際のコンセプトや人事評価の仕組み、働き方、精肉部門マニュアルなどが全く違います。
様々な企業を経験して、毎回違った仕事のアプローチ方法を学ぶことができました。
そして転職する度に自分の人材価値を上げることができました。
食品スーパーというのは給与が低くなかなか給与が上がりません。
入社時に自分の人材価値をアピールして、希望の給与を提示しなければいけません。
そのためにはまず企業側が欲しい人材になることです。そして評価してもらうアプローチを学ぶことが大切です。
入社時に評価を得ないと給与はずっと低いままです。
経験を通して食品スーパーに転職する際に人事評価が高くなる転職のコツを書いていきます。
①職務経歴書には会社ごとの業務内容を明記する

どこの企業の面接官も同じだと思いますが、転職者の前職の役職や肩書などはあまり興味ありません。
採用側が知りたいのは、募集してきた面接者が今までどのような業務をしてきたのかです。
そしてどのようなスキルを持っているのかを知りたいのです。
面接官は常にこの面接者が会社に入ったら何に対して貢献できるかを考えています。
精肉部門に所属といっても、ただの作業員と管理者では全く評価が違います。
作業もスペシャリストで、人材管理能力や数字管理能力、商品管理能力も高いプレイングマネージャーが一番欲しい人材です。
今まで在籍していた会社の業務内容や仕事内容を詳細に明記して、その仕事で取り組んだことや持っている能力を提示する必要があります。
面接官も転職者がこの会社に入社してからのイメージが湧きやすく、どのような役職でどのような役割を担ってくれると会社に貢献できるのかを考えるようになります。
②職務経歴書には会社の実績を明記し資料を添付する

職務経歴書の業務内容では、面接者の経歴や持っているスキルを確認することができます。
しかし何ができるかだけを伝えても転職での評価には繋がりません。
今までの会社での実績も合わせて提示する必要があります。
面接者の持っているスキルや技術を通じて、以前の会社ではどのような実績を残せたのかを知りたいことなのです。
そして職務経歴書に実績を書いただけでは信憑性がないので、その裏付けとなる資料を添添付する必要があります。
売上高や利益高を数値改善したのなら、数値が改善した結果が分かる資料を用意しておきます。
ただし決算書などは会社の企業秘密の事項に該当する可能性があるので注意が必要です。
自分が作成した実績のみが理解できる書類を提出すると良いです。
例えば私が職務経歴書に添付しているデータをご紹介します。
自分が責任者をしていた店舗の精肉部門で、様々な取り組みを実施し売上高や利益高を稼ぐ仕組みを構築しました。
他部門や他店舗よりも数字で大きく結果を残せたことを実績として説明をしています。
この面接時には、その年の自分が在籍した店舗の売上高や利益高の推移がわかる書類を作成して、職務経歴書に添付をしました。
この実績が評価されてこの会社には好待遇での転職に成功しました。
また他の企業では、ローコストオペレーションという取組の責任者に任命されました。
社員数を減らしパート比率を上げて生鮮部門にかかるコストを大きく下げる取組みを実施していました。
パートへの教育を徹底して作業の見える化を行いました。
そして作業の無駄をリストアップし、適材適所を徹底して、あらゆる面で作業効率を上げる努力をしました。
その時の人時売上高や人時生産性、労働生産性が改善したと分かる表を作成して添付しました。
この時も職務経歴書の実績を証明することができ評価してもらいました。
➂履歴書の資格の項目には食品スーパー関連の資格を記入する

履歴書は転職者の属性を判断するものですが、資格欄が空欄だと印象は悪くなります。
特に中途入社の場合は即戦力を見越しての採用となりますので、新入社員よりも能力が遥かに高くないと需要はありません。
新入社員と同じステージにいては意味がありません。
資格の有無でその分野の知識を証明するものであり、時間を費やして勉強したという姿勢も評価されます。
積極的に資格を取ることを推奨します。
これまでも、これからも勉強する時間はあるはずなのでスキルアップのために進んで勉強するべきです。勉強はいつでも自分が望めばできます。
そして履歴書の資格欄に書ききれないほど記入しておくのです。
ちなみに私の食品小売業に関連する資格を記載しておきます。
販売士検定3級
調理師免許
日本商工会議所主催簿記検定3級
CCNA技術者認定資格
まだ取得したい資格もたくさんありますし、資格のアップグレードも狙っています。ずっと勉強し続けることが大切だと思います。
④面接ではこの会社に入社したら何に対して貢献できるか明確に答える

自分の持っているスキルや技術でこの会社でどのような貢献ができるのかを考えておく必要があります。
自分の能力の棚卸を行い、どの部署でどの役職なら最善のパフォーマンスが出せるのかを考えます。
これを考えておくことで明確な目標やビジョンが明確になるので、面接官にアピールにもなります。
以前地元の大規模な食品スーパーに就職しました。全国の食品スーパーの売上高ランキングで常に上位10位には入っている企業です。
そこでは精肉作業の基本を学び、数値管理や人材管理、在庫管理を勉強し、部門責任者としての管理業務も学びました。
入社して3年目に人事部主導の独自のパート化オペレーションという仕組みを構築する、モデル店舗の精肉責任者に任命されました。
精肉部門はこの頃から、PCセンターで一括生産された商品を各店舗に納品するというシステムを導入するために、店舗の人材育成に力を注ぎました。
社員がいなくても、パートさんだけで部門を管理することができるような仕組みを試行錯誤し、店舗開発部、人事部、営業部とともに1年間データの収集や実行、改善を繰り返していました。
そして結果的に、その私が責任者となったモデル店舗で作成されたマニュアルとフォーマットをベースに、パート化は全店へと波及していきました。
そしてこの時に私が責任者として作成したマニュアルやフォーマット、パート化の取組の過程で蓄積された知識や経験は様々な面において役に立つことになりました。
全店規模のシステムを他の部署の人と構築した経験は、大きなアピールポイントとなっています。
⑤入社したい意欲をアピールする

食品小売業の中途入社の転職は即戦力が必要とされます。募集で初心者の方歓迎とありますがあれは真っ赤なウソです。
初心者は出来れば歓迎したくありません。募集の方が少なかったら仕方なく採用の検討をする程度です。
採用する側は面接者の目に見えるスキルや、資格や免許などの証明できる能力を知りたいのです。
そしてすぐに利益を稼ぐことができる人を採用したいと考えています。
食品小売業は薄利多売の業種なので、年収は他の業界の平均値よりはるかに少ないです。特に賞与の少なさには自信があります。
その業種の中でも、最大限の年収を獲得するには、まず絶対に誰にも負けない強みを持つことです。
私の場合は、商品化の技術、売れる売場の企画作成、無駄のない稼働や作業時間のコントロールによるコスト管理などをアピールしています。
そして予算利益高を達成するため、相乗積を用いた売場構築などを資料を添付して面接官に説明をしました。私の中ではこれが最大の武器です。
【まとめ】

ここ数年で食品スーパーの仕事の質が変わりました。
時短の取り組みで、いかに効率良く作業ができるのかが仕事の評価に加わりました。
社員はもちろんのこと、パートさんの稼働を分刻みで管理をし、作業の無駄や非効率がない稼働を目指すことになります。
今は商品化が綺麗な正社員は必要ありません。いわゆる職人は要りません。
商品や人材、コストを管理できるマネージャーが必要なのです。
食品小売業で年収を上げるのは困難なことです。
入社時に希望の金額の年収を貰えるように努力をする必要があります。それには自分の人材価値を上げるしか方法はありません。
コロナの影響で食品スーパーの価値が大きく見直されてきています。
衣食住の食を担う業種であるので、需要がなくなることはまずありません。
そして働き方改革も食品スーパーを直撃していますが、働く環境は改善しつつあります。
しかし基本的には少ない人材で作業を行い、薄利多売でぎりぎり利益を確保する商売ですのでこれ以上の改善は見込めません。
これ以上というのは、今現在は週休2日制をやっとほぼ全社員が取得できる状況となりました。
驚かれるかもしれませんが、食品スーパーはまだまだこの程度のレベルなのです。そしてこれでも大きな変革なのです。
私は食品スーパーはもっと就職先で人気のある業種へと移り変わってほしいと思っています。
もっと利益を稼ぐことができる業種にいていき、平均年収を上げて、もっと優秀な人材を確保していきたいです。
まだまだ食品スーパーにできることはたくさんありますし可能性は無限大です。